韓国のレンタカー事業者団体の「韓国自動車貸与事業組合連合会」の権純石会長ら6人が、わが国のレンタカー事業の視察および日韓両国協会の交流の活性化のために訪日しました。
4月23日には(社)全国レンタカー協会を訪問し、井山会長らと意見交換を行いました。 韓国自動車貸与事業組合連合会は、韓国の法律に基づき設立された特別法人です。今年2月末現在で、720事業者・22万6,325台が登録されています。このうち12の大手事業者(保有1,000台以上)が車両数の62.6%を占めています。
韓国でレンタカー事業を行うためには、同連合会傘下の地域組合に加盟しなければなりません。 また、事業の認可を受けるには車両数が50台以上必要であることに加え、車両の使用年数の制限(2000cc未満は5年、2000cc以上は8年、乗合車が9年)があるなど、わが国に比べて規制が厳しくなっています。
韓国のレンタカー制度は1969年に創設されました。1988年のソウル五輪、2002年のサッカーワールドカップなど国際的なイベントでの利用拡大を契機に大きく発展を遂げています。 また、わが国同様、自動車に対する消費者の意識が“所有から利用”に変化しつつあり、今後も事業の発展が見込めるとしています。
韓国では企業がレンタカー利用する場合、レンタル料がすべて損金処理でき節税に大きな効果を発揮します。このため、業務用車両での引き合いが強いことも特徴です。
一方で、
- 不返還車両の抹消登録ができない(民事事件として扱われる)
- 保険加入の義務が事業者にしかない(事故時の負担が事業者に来る)
など制度上の課題もあります。